国道352号線 樹海ライン 新潟県から福島県を経由し栃木県まで伸びる山岳道路

国道352号線 路線データ
総延長:331.9km
実延長:240.7km
起点:新潟県柏崎市 柳橋町交差点
終点:栃木県河内郡上三川町 上三川交差点

国道352号は新潟県柏崎市から栃木県河内郡上三川町に至る総延長331.9kmの一般国道です。他の国道と重複する区間が長いので今回はそこを省き新潟県魚沼市の四日町交差点から福島県南会津町の国道121号線と接続する場所まで、樹海ラインを含む国道352号単独区間の総距離152kmを休憩なしのノンストップ走行にて撮影しました。この区間も国道401号線との重複区間が含まれますが現地のおにぎり看板的には352線が主役となっていたので今回は収録に含めました。 撮影日は2020年10月28日、とても綺麗な福島県奥地の紅葉を眺めながらの走行です。豪雪地帯を含むため例年11月から6月くらいまでの長期間にわたり冬季閉鎖となり魚沼市から福島県桧枝岐村までの通り抜けが不可能となります。10月下旬は洗い越し(川と橋を作らず路面を水路にして山水を通す場所)の水量も少なく路面状況も景色も良く樹海ラインドライブには最適な期間だと思います。今回は国道352号線の走行が目的のため奥只見シルバーラインは通っていません。

本記事に使用した2020年の走行映像(新潟県→福島県ルート)
カメラ機材を一新し2021年に福島→新潟ルートで再収録しました!

単独区間は自分なりの考えでこの国道291号との交点とし、ここから栃木県内までの約152km走破を始めます。出発してすぐに商店街となり、その後もしばらく普通の田舎道が続きます。

科学の碑・科学の碑記念館という興味深いものがあありましたが走行を中断するわけにも行かず通過。このあたりから人家が減り始めます。

さらに進むと温泉群の予告看板が見えさらに進むと新潟県道50号線の奥只見シルバーラインとの分岐点です。分岐手前から2車線となり左車線は音響道路尾瀬かなでロードが設置されています。「夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 遠い空」のあの曲(夏の思い出)です。今回は現地で初めて知ったので走りそこねました。県道ですが国道352号線に対するバイパス的な存在になっています。ただし観光目的ではなく奥只見ダム建設のための運搬道路として建設された岩肌むき出しのトンネル道が全22kmのうち18kmを占める「トンネル好き」向けの道路で整備が行き届いているわけではなく路面が滑りやすいため二輪車通行不可、歩行者も通行不可です。気持ち的にはシルバーラインを通りたかったのですが国道走破が目的なのでパス。

程なくして大湯温泉街に入り奥只見レクリェーション都市公園(大湯公園)を突き抜けます。

公園から2kmほど進むとセンターラインのない離合困難な区間が始まります。その先で一瞬センターラインが復活しますがすぐに消え湯之谷温泉郷駒の湯温泉(県道518号)と国道352号の分岐に差し掛かりますが警告的な看板のある側道っぽい左分岐が国道352号です。「銀山平まで17km枝折峠まで10km」の青看板がありました。ここからが福島県檜枝岐村まで続く酷道、約74kmの樹海ラインの始まりです。

この樹海ライン、世間で言われるほど難易度の高い酷道でもなく所々にセンターライン区間があったり狭い箇所でも離合がそう難しいわけでもなく工事関係以外の大型車も走らないので初心者にも優しい道路という印象でした。紅葉シーズンだったこともありますが高齢者マーク付きの車の割合も多く普通の観光地のような雰囲気。ただし弱々しいガードレールの先はただの崖という場所ばかりなので運転を誤ると多分色々と終了です。

ちょっと眺めの赤いスノーシェッドを過ぎたあたりで「県境46km銀山平10km」の青看板。まだまだ先は長いです。

樹海ラインを進むこと10km、枝折峠(しおりとうげ)に到着です。トイレ完備の駐車場があります。通常の観光であればここで休憩したあと先へ進まず引き返したほうが無難ですが今回は動画撮影をしているのでノンストップで先へ進みます。

引き返さずに先に進むと赤くて長いスノーシェッドや絶景が始まります。運転しながら絶景が楽しめるのはこの先からが本番かもしれない。

運転し続けること1時間、いつの間にか「県境○○km」という案内も消えちょっと飽きてきた頃に久々の分岐点。銀山平の温泉地に到着です。時間的余裕があれば日帰り温泉銀山平温泉白銀の湯で休憩するのも良いかもしれません。

温泉地を左折すると久しぶりに走りやすい直線道路となり途中で県道50号奥只見シルバーラインに合流できる分岐があります。このへんから奥只見湖沿いを走行することになるのですが運転席からはよく見えなかったです。ここからシルバーライン経由で引き返すのもありですね。引き返さない場合はバキバキの急カーブゾーンに突入することになります。

再びすれ違い注意状態になり狭い橋なども出現しやっと見えた看板は「尾瀬43km鷹の巣25km」、まだまだ先は長く、時間的距離にすると目的地までまだ3分の1以下です。

凹マークの標識と水溜りがありますがこれが国道352号名物の洗い越しです。川や橋を作らず路面に窪みを設けてそこから山水を流す構造になっています。きつい段差ではありませんがシャコタン系の車だと擦る可能性があるこういう場所がこれから先何箇所も続きます。今は積雪前の時期なのでこの水量ですが初夏の雪解け時期は恐らくそこそこの流量になると思います。色んな意味で冬季閉鎖前の紅葉シーズンに走るのが一番良い。

照明のないことで有名なグミ沢トンネルです。単に照明設備をケチったわけではなくこの付近は送電設備がないのです。

送電設備がないのでこの付近は携帯電話の電波も届きません。自動車事故や故障は死に直結します。

電気もない人里離れた場所なので猿も出没。そしてそんな場所でも修繕工事をしてくれていたので今回唯一の大型車との離合です。かなり狭い道で待避所がなくても意外とイケる。

走り続けること1時間30分、わずか数キロの区間ですが携帯電話通話可能区域(ドコモのみ)が現れました。大きな送電塔がこの付近を通っているので限定的に通信設備が設置できたのでしょう。

携帯電話通話可能区間も2kmほどで終わり、そこからさらに数km進んで奥只見湖の南端に差し掛かるところで唐突に小さな駐車スペースが出現します。これは十二山神社のための駐車場のようです。

そこを過ぎるとあとはちょっと深めの洗い越しを残すだけで樹海ラインも狭いとはいえ急カーブの少ない部分を残すのみとなり運転がかなり楽になってきます。

久しぶりに文明が戻ってきました。清四郎小屋は食事や宿泊ができる場所のようです。

新潟県から福島県へ

金泉橋を渡ると福島県檜枝岐村に入ります。たぶんここまでが樹海ラインです。

そして檜枝岐村を走ること5分、路上を走る子熊に遭遇しました。新潟県魚沼市付近で魚沼市からクマ出没のお知らせメールが来ていましたがまさかここで遭遇するとは。

尾瀬沼方面へ伸びる県道1号との分岐を過ぎるとしばらく直線的な道が続き…

また細くて急カーブという状況に戻りますが、くねくねの中間点にモーカケの滝展望台があり小休止することも出来ます。

滝を過ぎると幅の広いカーブも緩やかな道がメインになってくるのでいわゆる酷道区間はもう終わりです。走り出してから2時間25分、やっとミニ尾瀬公園までたどり着きました。ゴールと定めている国道121号との合流点までは時間的距離であと1時間ほどです。

ミニ尾瀬公園を過ぎると集落に入り数kmで道の駅 尾瀬檜枝岐です。道の駅には森の温泉館アルザ尾瀬の郷という施設も併設されていますがここに来る手前に駒の湯という日帰り温泉もありました。温泉入りたいです。

ここからスノーシェッドラッシュが始まり、合間には猿に遭遇したり小豆温泉 窓明の湯があったりします。

そしてさらに続くスノーシェッドの途中には突然食事処が出現したりします。これ気がつくのも立ち寄るのも結構難易度が高そう…後日お店の情報を探したのですが見当たらず。

山間の快走路を暫く進むと国道352号と国道401号の分岐があるのでここを右折です。

舘岩川沿いや山里の中を走る穏やかな道が続き癒やされていたところ、ゆずり車線の遅い車側の車線をすごい勢いで走る車に追い抜かれました。こっちは法定速度いっぱいで走ってたんだけどこの速度でも遅かったか…

道の駅番屋を過ぎスノーシェルターとスノーシェッドの複合型のトンネルを抜けるとゴールまであと残り9kmです。

そしてこの区間最後と思われる日帰り温泉夢の湯(宿泊も可能)を通過し、ゴールとなる特徴的な分岐構造の交差点に到着です。単独区間としてはここまでですが国道352号自体はまだ続きます。今回は総延長331.9kmのうち約152kmを紹介しました。

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